CHAPTER-07

午前の実技

ブレーキング(その2)

 突然、山田 純氏がある方向を指さしながら、
「おやー? 向こうに何か怪しげな車が止まっていますねえー。」
と、うれしそうに言いました。

 見ると、道路工事に使うようなタンク車が止まっています。そして、やおらその車が動き出し、我々の方へとやって来ました。


目の前に来た車にインストラクターが近寄り、車体後部のバルブを開くと、
何と大量の水が出てくるではありませんか!!!。


そして、タンク車は我々が練習している「ブレーキングコース」上を、ゆっくりと動いて行きます。大量の水をぶちまけながら。




うわー。まさかー。と思っていると、

山田 氏が、
おおーーっと。今度はバックしてますねー。」
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タンク車は水浸しの路面に、さらに水をまき散らしてバックしています。
もう路面は完全に水が浮いた状態です。


「うわー。ウエット状態でのブレーキングかあー。いやだなー。」
などと思っていると、
「はい、80km/hからの制動です!。」

「え゙ー!?」

参加者からの驚きの声。
はっきり言って私はかなり恐ろしくなりました。するとその心を見透かした様に、
「今からインストラクターにやってもらいます。」
とのこと。

 どうなるのか固唾をのんで見ていると、インストラクターは一気に加速し、ブレーキング開始点までやってきました。そして・・・・・・・・・・・・

車体は全く安定して止まりました。

「?」

制動距離はドライ状態よりも長くはなっていますが、それ程極端な違いはありません。
「?。すごいなあ。」と思っていると、
「では、やってみましょう。」

ということで、参加者はウエット路面における、80km/h からのフロント+リヤブレーキ急制動に挑戦することになりました。
やり方はドライ状態と同じく、「制動時にクラッチを切り、リヤは目一杯踏んだら忘れ、フロントブレーキの操作に集中する。」です。

「うわー。いやだなー。」と思っているうちに私の番が来ました。

ローギヤに入れて発進。
エンジン回転の上昇に合わせてシフトアップ。
メーターが、80km/h を指す。

ブレーキング開始位置が見る見る迫り、

フルブレーキング・・・・・・・
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ぷはー。」

無事に止まりました。

ただ、速度が80km/hよりもかなり速かったようで。
「速すぎですね。」と言われてしまいました。

ここでひとまず午前中の講習が終了しました。

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