F8F BEARCAT

零戦を研究してつくられたというベアキャットです。

米軍機戦闘機にしては異例の小ささです。脚が長く感じます。 エンジンぎりぎりまでカウリングを絞り込んでいます。このあたりF6Fとは、かなり設計思想が異なるようです。
太平洋の実戦には登場しませんでしたが、もし配備されていたら日本機は全く歯が立たなかったと思われます。
スペック(1Bタイプ)を見ると、
エンジン 2,100馬力
最高速度 678km/h
重量 3,207kg
となっています。機体重量は零戦(52型)の1,894kgと比べるとかなり重いように見えます。しかし、戦争後半に零戦が歯が立たなかったF6Fの4,150kgよりもかなり軽く、疾風が2,698kgで、烈風はF8Fよりもかなり重かったようです。さらにパイロットの練度、燃料の品質、エンジンの信頼性、機体の生産能力まで考えると・・・・・・。
帰路の飛行機で偶然一緒になった、米軍戦闘機パイロット(F4UおよびF8F)のご子息(お孫さん?)から伺った話では、F8Fはインメルマンターンが連続して3回できたそうです。
こんな戦闘機が歴戦の米パイロットの操縦のもと、「完調」で大挙して飛んできたら、機数僅少、エンジン不調、燃料不良、パイロット練度不足の日本機は・・・・・。
脚の基部は、少しでも左右の間隔が広くなるように工夫されていました。プロペラはAEROPROP社製です。


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